メディアリテラシーN.0
情報メディア問題入門の講義を受けるまでのいきさつと受けた感想について述べていきたいと思います。
まず、この講義を受講した経緯について述べていきたいと思います。私は2年生の前期に受講した情報処理の基礎やマルチメディア表現と技術、情報システムなど情報メディア関連の授業がきっかけでこの講義を受ける前から情報メディアに関わる領域に興味を持っていました。そのためこの講義を受講しようと思いました。
次に、講義を受けた感想についての感想や考えたことについて述べていきます。
「クラウドリテラシー」の講義を聞いた後、私にクラウドサービスについて考える機会が訪れました。
その機会とはEvernoteのプライバシーポリシーの改定に関わる一連の騒動です。Evernoteとはクラウドサービスの一種でアプリケーション上に文章や写真、音声データを作成し、クラウド上で管理できるサービスです。様々なデバイスから同じコンテンツを作成、管理できるため、非常に便利なサービスで私も好んで使っているクラウドサービスのひとつです。そのEvernoteが昨年の12月にプライバシーポリシーの改定を発表し、その内容が物議をかもしました。その内容は一部の社員がユーザーのコンテンツを閲覧可能になるとのことでした。その目的はEvernoteの機械学習システムが正常に働いているかを確認するためとのことでした。これに対してユーザーの批判が殺到したため、しばらくしてからEvernoteから謝罪があり、このプライバシーポリシーの変更は取り消されました。私は管理する立場がサービスを管理するためであるならユーザーのコンテンツの閲覧は致し方ないのではないかと考えてしまいます。Evernoteのプライバシーポリシー「データ保護の3原則」にユーザーのコンテンツの著作権はユーザーに帰結する物でありEvernoteがユーザーのデータでビジネスは行うことはないと明言している以上、Evernoteを信じるしかないと思うのです。
私はこの騒動を通してクラウドサービスは作成したコンテンツの保存先が自分の管理下ではないということを改めて実感しました。私たちは自分のデバイスを通してクラウドサービスを利用しているので、クラウドの空間があたかも自分の物のような錯覚を覚えてしまいます。しかし、あくまで私たちが所有している権利はサーバーの利用権に過ぎず、ユーザーのデータを管理しているのはサービスを提供する企業側です。
したがって、クラウドサービスを利用する時、ユーザーは自分のデータがどのように扱われるかを確認し、その上でサービス利用するか否かを選択するまさしく「クラウドリテラシー」が必要になったのではないかと思います。
次に「情報デザイン」の講義を受けて考えたことについて述べていきたいと思います。
たくさんある情報はキュレーションによって選択し、情報デザインを経て提示されます。私は情報デザインとユーザーインターフェースは切っても切り離せない関係にあると思いました。雑多な情報を適切な方法で図示したり伝えたり共有することによってできた成果物はユーザーの使用を意識したものでなくてはいけないと思います。たとえばたくさんの図書という情報を保管している図書館では図書のジャンルによって番号が振り分けられて管理されています。もし、図書館がカテゴリではなく図書のタイトルを50音順で管理していた場合、目的の図書にアクセスすることが非常に困難でしょう。
ユーザーインターフェースも同じくユーザーの使用を意識して作られなくてはなりません。従ってユーザーインターフェースも情報デザインも目指すところは変わらないと思いました。情報デザインとユーザーインターフェースを分けているのは情報デザインが手法であり、ユーザーインターフェースは成果であると私は考えています。良いユーザーインターフェースにするために情報デザインを駆使するのではないかと思います。
最後に、将来の自分のあるべき姿について述べていきます。
現在、私たちの身の回りではたくさんの情報が溢れています。その膨大さゆえに私たちはもうそれらを網羅することは不可能となっています。また、情報を発信するハードルが下がることで発信される情報の質にバラツキが生じていると私は考えています。それ故に私たちは数ある情報から必要な情報を適切に選び取る能力が求められています。さらに、ウェブ2.0の台頭やスマートフォンの普及によって私たちが情報を発信する機会が増えています。そのため私たちは今まで以上に発信する情報に責任を持たなくてはならないと考えています。雑多な情報の中から適切な方法で必要な情報を選択し、発信する能力のことを指すメディアリテラシーという言葉ありますが、求められるメディアリテラシーのレベルが日々高まっています。さらに、メディアリテラシーは時代に合わせて改変していく必要があると私は考えています。私はそれをメディアリテラシーN.0と名付けてこれからも高めていきたいと思います。
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